児童養護施設を卒業する女子生徒へ、生理用品を届け続けて3年以上

目次

「18歳で退所」という現実を知ったこと

児童養護施設を退所する女子生徒へ、生理用品の寄付を続けています。2026年で3年になる活動です。

きっかけは、ある事実を知ったことでした。

高校卒業と同時に、児童養護施設は退所しないといけない。

住むところは?保証人は?家具家電はどうやって揃える?家賃は払えるのか?——いろんな疑問が浮かびました。ただ、それらの支援は私にはできないという現実がありました。

自分にできることは何だろう。そう考えたときに出た答えが、「生理用品の寄付」でした。

毎月使う生理用品は、日々の生活に欠かせないものです。でも、金銭的にきつい場合、どうしても節約する物品の一つでもあります。少しでもお役に立てれば、という思いから、この活動は始まりました。


施設への訪問

沖縄県内には8か所(そのうち2か所は離島)の児童養護施設があります。これまで、本島内の6か所を訪問してきました。

石嶺児童園(那覇市)、なごみ(名護市)、青雲寮/袋中園(糸満市)、島添の丘(南城市)、美さと児童園(沖縄市)、愛隣園(与那原町)など、各施設に電話をして趣旨を伝えると、担当職員の方は「ぜひお願いします」と快く受け入れてくださいました。

寄付内容は、ナプキン4パック、吸水ショーツ3枚です。吸水ショーツだけでは多い日はもたないため、ナプキンとの併用をお勧めしています。3枚あれば、軽い日などは24時間これだけでいけるので、経済的にもかなりお得になります。

施設で暮らす女子生徒たちに話を聞くと、大学や専門学校へ進学する子も、就職する子も、みんな「自分でやっていかないといけない」と答えてくれました。頼れる親がいたら、そもそも児童養護施設には入っていない――そう考えると、18歳での自立がどれほど大きな挑戦か、想像がつくのではないでしょうか。


里親のもとで暮らす子どもたちも、同じ現実に直面している

児童養護施設だけでなく、里親のもとで暮らす子どもたちも、18歳で里親のもとを離れなければならないことを知りました。きっかけは、赤い羽根共同募金の助成金内定リストに、沖縄県里親会の名前があったことです。

正直に言うと、私自身、里親制度について漠然とした知識しかありませんでした。「いろんな事情があって実の親と暮らせない子どもを引き取って育てる」くらいの理解で、「大学を卒業するくらいまでは面倒を見てもらえるのだろう」と思い込んでいたのです。

でも実際は、18歳で養育期間が終了します。

里親制度には、いくつかの種類があります。

  • 養育里親:家族と暮らせない子どもを一定期間、自分の家庭に受け入れて育てる里親
  • 養子縁組里親:養子縁組を前提とし、将来にわたって養育していく里親
  • 専門里親:虐待や障害等により専門的なケアを必要とする子どもを育てる里親
  • 親族里親:両親が死亡するなどして育てられなくなった子どもを、親族が育てる里親

事務局の方を通じて、里親のもとで暮らす子どもたちにも吸水ショーツのサイズを確認していただき、寄付をさせていただきました。


知らなければ、応援もできない

この活動を通じて、多くの方から「こんな問題があるって知らなかった」「これから応援させていただきます」という言葉をいただきます。

これは、裏を返せば「知らないと応援もできない」ということでもあります。

生理用品の寄付という一つの入り口から、児童養護施設・里親制度という、あまり知られていない社会課題にも目を向けていただけたら――そんな思いで、この活動を続けています。


まとめ

高校卒業と同時に、頼れる大人がいないまま社会に出ていかなければならない子どもたちがいます。生理用品という、誰もが毎月必要とするものを届けることは、大きな課題を根本的に解決する手段ではないかもしれません。それでも、根本的な解決を待っている間にも、毎月生理はやってきます。

日々困っている人がいるなら、役に立ちたい。その思いで、この活動をこれからも続けていきます。

生理の貧困を考える会おきなわ 代表 與儀育子(よぎいくこ) 「トイレットペーパーと同じように、生理用品も当たり前に」を合言葉に、沖縄の学校トイレへの設置サポートを続けています。

與儀育子(よぎいくこ)
生理の貧困を考える会おきなわ 代表

元製薬会社MRとして17年のキャリアを経て、2021年に本会を設立。
「トイレットペーパーと同じように、生理用品も当たり前に」を合言葉に、沖縄の学校トイレへの設置サポートを続けています。

與儀育子(よぎいくこ)
生理の貧困を考える会おきなわ 代表

元製薬会社MRとして17年のキャリアを経て、2021年に本会を設立。
「トイレットペーパーと同じように、生理用品も当たり前に」を合言葉に、沖縄の学校トイレへの設置サポートを続けています。

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